親子の迷路~春遠からじ 南青山MANDLA
2011年 02月 12日
皆さまお寒い中ご来場いただきまして誠にありがとうございました!
今回は、思春期のこどもを持つ家族をテーマにして、重松清さんの作品の中から、「カレーライス」(文藝春秋刊「初めての文学 重松清」所収)、「セッちゃん」(新潮文庫「ビタミンF」所収)、「卒業ホームラン」(新潮文庫「日曜日の夕刊」所収)、以上3作品を朗読いたしました。
子育ては、決して楽しいことばかりではありません。
いくつもの岐路や行きどまりがあって、まさに迷路のようです。普遍的なささやかな親子喧嘩もあれば、群馬県桐生市の中学生の自殺事件がありましたが、いじめ等、昨今の深刻な悩みに直面することもあります。
重松清さんの作品は 現代の家族が、迷路の中で、迷ったり悩んだりする姿と心境を、実に繊細に描いています.
ですから私たちも今回はいつにも増して、文中の一言一言、言葉の裏にある心情を、メンバー同士で丁寧に深く掘り下げながら練習を重ね、どんなに迷っても悩んでも 「家族」が手を離さず前へ進んでいくことが大切なんだと、心に刻みながら朗読しました。
そして、ご来場いただいたお客様からも
「【重松清さん】の作品は、誰もが共感できて、いい」 また、テーマを゛家族、親子゛にしたことも、どの年代のお客さまにも、「感情移入できて良かった」
「考えさせられた」「癒された」「子どもがいないけれど泣けて仕方なかった」等のご感想を戴きました。 皆さま、本当にありがとうございました。
今、日本そのものが迷路の中をさまよっているようですが、出口のない迷路はないのですから 希望を失わず、歩いて行きましょう。
春遠からじ・・